購入検討段階に入った物件は、持ち家を賃貸に出した時の賃料がいくらになるかを調べることをお勧めします。マンションであればそのマンションの賃料相場を、戸建てであれば周辺の物件の賃料水準を調べましょう!
◆賃料を調べておいた方がよい理由は、大きく分けて下記2つ
賃貸に出した場合に、毎月の住宅ローンの返済ができるかを事前に確認
利回りから購入物件の価格の妥当性の判断材料になる
今回は特に上記2)について掘り下げてみようと思います。
1.<想定利回りとは>
不動産を購入する場合の利回りとは、「購入価格に対する、仮のその不動産を賃貸した場合に得られる収入の割合」です。
想定利回り=賃貸した場合に得られる年間想定賃料収入金額÷購入金額
例)購入金額 4,000万円・・①
想定年間賃料 200万円・・②
想定利回り=②÷①=5%(利回り)
2.<ポイント>
この利回りが高ければ高いほど「割安」であり、低いほど「割高」となります。
これを単純に読み取ると、利回りが高い物件は「購入した方が得」、利回りが低い物件は「賃貸の方が得」ということになります。
10年以上前は、住宅でも表面利回りが3%~8%ぐらいまでとかなりバラつきがありました。ただし、昔はそれでよかったのですが最近の首都圏の傾向は、そう単純ではなくなりました。
21世紀に入り「不動産証券化(いわゆるREIT)」が進んだことにより、不動産の価格は、「取引事例比較法」から「収益還元法」に評価基準が変わってきています。不動産の価値は収益性(利用価値)で決まるという認識が徐々に浸透。その影響で利回りの高い物件は、需要が高まり物件価格が上昇し、低いところで価格が下落していったという現象がおこりました。
昔は、住宅で6%の表面利回りが出るなら買っておけば、ある程度資産価値が維持される確率が高かったのですが、もはやここ最近の東京都心部では6%の利回りはほぼありません。
上記のように利回りの高い物件は価格が上がったことにより首都圏であれば、約4%台、全体的に利回りが少しよくて5%程度となっています。(70㎡以上のファミリー用住居の場合)東京は流動性の高い都心になればなるほど物件価格が上昇したことにより利回りは4%、3.5%、3%前半と逆に利回りが下がってきており、資産性の高いほどその傾向にあります。
2021年、コロナ禍という予測でいないことが起こる時代だからこそこのような「収益性」についても考えることは重要です。